イタリア旅行記-7

*一部写真を変更しました。


旅行3日目 ローマ観光第2日 4月24日 火曜日 曇り

今日の朝も曇り。肌寒い。
とりあえず雨は降っていない。
このままYahoo天気予報が外れてくれれば良いが…。


朝一番で向かう先はヴァチカン美術館だ。
ヴァチカンとは、周知ではあると思うが、キリスト教、カトリックの総本山だ。
326年コンスタンティヌス1世によって使徒ペトロの墓所とされたこの地に最初の教会堂が建てられたのが始まり。

麻生さんが首相になったとき、日本で初めてカトリック教徒が総理大臣になったと騒がれたらしい。



ヴァチカンへは、テルミニ駅から地下鉄のAラインで行ける。
観光スポットとして遠いと言っても、7駅なので大して時間はかからない。
途中には、昨日乗ったバルベリーニ駅や、スペイン広場の駅などがある。

隣接するサン・ピエトロ大聖堂に行くには一つ手前の駅が便利だが、最初にヴァチカン美術館に行く場合は、この「チプロ・ミュゼイ・ヴァチカーニ」という長い名前の駅が良い。


案内を見て適当に歩いてみる。


ヴァチカンの城壁のような壁に沿って歩く。
壁に開いている穴は、大砲や銃を撃つ穴ではないだろうか…。
なんだかイメージと違う、血なまぐさい歴史を感じる。



入口の厳めしさはさすが、と言ったところ。


火曜日は空いていると書いてあったが、それでも結構混んでいる。
チケットはやはり事前にネットで購入したので、スムーズに入れる。

中に入ると団体さんが多くて、イヤな予感がする。
ひょっとして美術館の中は全部この混雑???

団体のツアーコンダクターの持っているものに驚く。
日本のはとバスツアーとかだと小さい旗を持っているが、イタリアではなんと折り畳み傘だ。
みなそれそれカラフルなものをもっているが、畳んで柄の部分を伸ばした状態で使っている。
なんだかしょぼい気もするが、雨が降ったらさせるわけだから一石二鳥だ。



ヴァチカン美術館は広く、全部見ていたら1日終わってしまう。
なのでかなりポイントを絞って見て行く事に。

とりあえず入口近くにある、ラオコーンは押さえなければ。


ギリシャ神話が題材らしい。ラファエロに深い影響を与えたとして有名。


道が分からず、一度中庭に出てみる。



近くにエジプト美術などがあるが、そこは素通り。
古代ローマの美術らしきものも素通り。
とりあえず目指すはラファエロの間。



その道中のタペストリーの間。


薄暗い回廊の左右に、タペストリーで描かれたキリストの絵がわんさかある。

そして地図の間へ。



地図ばかり飾っている回廊だが、当時のローマ帝国の領土の詳細図だろうか。

現在のイタリアを発見。





それからようやくラファエロの間だ。







天井画も一枚。

こんな感じで、似たような絵が続く。



割とすたすたと先を急ぐ感じで、ヴァチカン美術館の最後の目玉、システィーナ礼拝堂へ進む。




この階段を上って右に入るとシスティーナ礼拝堂なのだが、ここは撮影禁止でみなさんにお見せできないのが残念だ。

この礼拝堂は、ローマ教皇が亡くなって時期教皇を決める時に、選挙に使われる。
その時期にヴァチカンに来ても中は入れないので、とても残念な事になる。
だからローマに来る時には、教皇が亡くなったりしないように祈りを捧げましょう。


中に入ると薄暗い。
入り口側にかの有名な、ミケランジェロ作の「最後の審判」がある。
大きい。結構離れて見ないとよく分からない。

この礼拝堂の中は、壁も天井もびっしりと色んな絵が描かれている。
天井には、これまた有名な「アダムの創造」という絵がある。
神様らしき存在と、アダムが手を伸ばしあって、ETみたいに人差し指同士合わせているやつだ。

キリスト教って、神様を描いたり、彫刻を作ったりするのは禁止ではなかったっけ?
これは特例か?そこら辺はよく分からない。



そしてこの礼拝堂は特に神聖な場所らしく、私語が禁止となっている。
とはいえ、この絵画群を目の前にして、全く何も喋らないわけにはいかないのが人情だろう。
ざわざわとしていると、スーツを着た男性係員数人が、「シーッ!」を口に手を当てて、静粛を強要してくる。

しかし残念ながらあまり効果は無い。
とても良く反響する場所なので、ちょっとの喋り声が増幅されて、部屋中を回っている。

この係員は毎日これを繰り返すのだろうか。
世の中の多くの仕事はいたちごっこな面もあるだろうが、せめてもう少し自分のやっている事の成果を実感したいところだろう。


この部屋の周りには、ベンチが設けられている。
基本的にいっぱいだが、運よく空いた場所があったので、座ってさらにゆっくり観る。

美術品にはあまり興味が無いのだが、この礼拝堂の絵は有名で知っているものもあるので、なかなか面白い。


しばらく鑑賞を楽しんだ後、隣のサン・ピエトロ大聖堂へ向かう事にする。

この大聖堂、正面から入るとすごく混雑する上に、荷物チェックでそうとう時間がかかるらしいのだが、システィーナ礼拝堂の出口からはそれらをショートカットして行ける道があるのだ。


続く。

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